みやこ模型の歴史3

みやこ模型の歴史です。お客様のニーズに合わせて特製品を作り始めましたが…。

持ち込み加工受付 (2014年~)

GM 近鉄22000系

少し話は戻りますが…。
YouTubeに特製品の製作過程をアップロードしていましたが、手持ちの車両で同じことをやってほしいという問い合わせがありました。
例えば、GM製の近鉄22000系「ACE」。当時の製品は標識灯が点灯しませんでした。
これは非常に残念です。タネ車のライト基板を加工して標識灯が点灯するようにしました。
非常に好評で、一時期は半年近くお待ちいただくうれしい悲鳴を上げることとなりました。
これを元に、当店で特製品をご購入いただければという発想でしたが、そんなことはありませんでした。
量販店でタネ車を購入して、当店で加工依頼をするということ。また、ウェザリングやパーツ・シールを取り付けたものが持ち込まれていると作業に支障をきたすこと。さらには、無茶な依頼をねじ込まれてしまったりと散々でした。
数年で加工依頼の受け付けは廃止しました。

オリジナルライト基板作り (2016年)

名鉄3300系光り分け

さて。加工依頼の中でも定番格に上がってきたのが「光り分け」。
持ち込み加工の受付を中止しましたが、なんとなくニーズがあるのはわかりました。
このまま、光り分けをやめてしまうのももったいない。お客様の方でパーツを交換してもらうようにすればさほど問題はないであろうと判断しました。
当初は、メーカーで分売しているライト基板を元に、LEDを交換した特製パーツを製作しました。
例えば、写真の名鉄。標識灯が点灯しているだけでリアルさがアップします。
地元の京都市内で開催されたイベントで試しに販売してみました。
当時、この手のライト基板が他社も含めてなかったので、説明するのに苦労しました。
2日間のイベントでしたが、なぜか最終日の閉場間近に続々とお客様が来られて完売しました。
不思議な現象だったと記憶しています。
東京で開催されるイベントに何度か持って行くと…。手応えがありました。
しかし。ライト基板を手作業で加工するのは限界があると感じました。

光り分けライト基板の登場(2018年)

手作りでライト基板を製作するのも手間がかかる…というわけで、地元の商工会にライト基板を作ってもらうにはどうしたらよいのかと相談に行きました。すると、地元の業者さんを紹介してくれました。プリント基板を設計し、LEDを取り付けて製品の状態で出荷してくれるとのこと。
大まかなイメージを伝えてしばらくすると…。こちらが思った通りのものが出てきました。
というわけで、2018年のゴールデンウィークに開催されたイベントで「光り分けライト基板」として販売を開始しました。
ところが、一つ大きな壁がありました。それは「許諾」です。
早速、鉄道会社に問い合わせてみました。A社の場合、「許諾が必要」という見解でした。
しばらく経つと、子会社から封筒が来ました。「甲は乙に対し…」という書類が入っていました。
法律上の難しい言葉が並んでいましたが、訳がわかりません。しかし、薄く鉛筆で印が付けてあり、そこに社名や住所などを記入し、捺印をして返送しました。
その後…。「試作品を3ヶ送ってくれ」という連絡が。実際に、製品に取り付け、できばえを見てから許諾を出すとのこと。不許可だったらどうしようかと心配になってしまいました。現場の人にできばえを見てもらっていたのかもしれません。
心配はしましたが、発売前に、無事許諾がおり、一安心しました。
余談ながら、B社向けの基板は「許諾は不要です」という見解でした。このあたりは、鉄道会社の立ち位置がわかって興味深いところです。
この「光り分けライト基板」。おかげさまでよく売れました。
しかし、この基板も諸事情により長期にわたり品切れしているのは心苦しいところです。
再生産ができるように手はずを整えていきたいところです。もうしばらくお待ちください。

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Posted by admin